生成AIが浸透し、今では欠かせない存在となりましたが、「どのサービスがよいのだろうか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
今回は、ChatGPT、Copilot、Geminiの3つについて、無償版を比較してみました。
OpenAIが開発した高度な言語モデルです。人間同士で行うようなスムーズで理解しやすいコミュニケーションを実現しています。
無償版ではGPT-4oが回数制限で利用可能です。制限を超えると、GPT-4oが軽量化・高速化されたモデルであるGPT-4o mini を使用することができます。
無償版はアカウントを作成してログインすることで利用可能です。
Microsoftが提供する生成AIで、Office製品との連携も可能です。
CopilotはGPT-4アーキテクチャに基づいて作られており、明確なCopilotのバージョンは公開されていません。
アカウントがなくてもチャット機能は利用可能
Googleが開発した生成AIモデルです。自然なコミュニケーションや画像認識など、幅広い機能を備えています。
無償版でも以下の種類があります
2.0 Flash
日常的なタスクをサポート
2.0 Flash Thinking Experimental
多段階の推論に適しています
2.0 Flash Thinking Experimental with apps
YouTube や Google マップ、Google 検索における推論に使用します
今回はGemini2.0Flashを利用します。
Googleアカウントの作成が必須
項目 | ChatGPT | Copilot | Gemini |
自然な文章 | ◎ | 〇 | 〇 |
長文生成 | ◎ | 〇 | △ |
情報の正確性 | ◎ | ◎ | ◎ |
内部データ参照 | ◎ | 〇 | △ |
ChatGPTが最も自然な文章を生成。
ただし、CopilotやGeminiは日本語で不自然な表現をする場合があります。
ChatGPTはきれいな長文生成が得意。
Copilotは短くまとめる傾向があります。
Gemini2.0では、ロシア語やヒンドゥー語のような単語を混ぜた文章を生成する等、少し不便な状態が発生しています。(2025年02月現在)
CopilotはBing検索、GeminiはGoogle検索、ChatGPT(Web)も外部データ検索を行うため、最新情報の取得が可能です。
CopilotはOffice関連のファイル、PDFなどのドキュメントの参照が可能です。
また、Geminiは無料版では画像データの参照が可能です。
ChatGPTはドキュメント形態に縛りなく参照が可能です。動画の要約、音声の文字起こし等、様々なことができます
より自分の求めている回答をAIにしてもらうには、プロンプト設計が重要です。プロンプトとは、生成AIに役割を与え、条件を明確に指定することで、出力精度を向上させるテンプレートのようなものです。
プロンプト形式には大きな差はありません。
質の高い回答を得るためのポイントが2つあります。
具体的な情報を与えることで、AIの出力がより精確になります。例として、会社のスローガンを考えてもらうプロンプトを作成します。
シンプルなプロンプトの例
「会社のスローガンを考えてください。」
これでは情報が少なく、期待する回答を得にくい場合があります。
3つのAIサービスで比較してみましょう。
スローガンを作る前に、会社情報の追加を求めてきます。
無料版では、マルチモーダル対応のGPT-4o版での回答回数には制限があるので、できるだけラリーを少なくしたいところです。
シンプルなスローガンを生成しますが、それがその企業にマッチするのかが問題ですね。
いくつかのスローガン例を提示します。
追加情報を与えたプロンプトの例
「私のビジネスは、エコロジーとサステイナビリティを重視した製品を提供しています。ターゲット層は20代から40代の環境意識の高い消費者です。このコンセプトに合うブランドのスローガンを提案してください。」
ポイント:
このように、関連情報を追加することで、AIがよりターゲットに合った回答を生成します。
情報が多いと、AIが正確に認識できない場合があります。以下のように情報を分けて書くことで、より明確に指示を伝えられます。
わかりやすいように条件を追加しました。
質の高い回答を得るためには、情報量の充実と情報の整理が鍵です。プロンプト設計を工夫して、AIの出力精度を向上させましょう。
3つの生成AIサービスを比較してみました。
ChatGPTは「自然な文章生成」や「長文構成」に強みがあります。また、CopilotはOffice製品との連携が魅力で、Geminiはマルチモーダル対応による幅広い用途が期待できます。
それぞれに特性があるため、用途やニーズに応じて使い分けることが重要です。また、社内用独自のAIが必要な場合は、開発するのがベストでしょう。
「生成AIを自社にどう活用すれば良いか」とお悩みの方は、当社のサービスページをご覧ください。専門のサポートチームが、導入から運用まで最適な方法をご提案します。