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生成AIサービス(無償版)の比較と使い方

生成AIが浸透し、今では欠かせない存在となりましたが、「どのサービスがよいのだろうか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
今回は、ChatGPTCopilotGeminiの3つについて、無償版を比較してみました。

評価対象の生成AIサービス

ChatGPT【OpenAI】(無償版)

OpenAIが開発した高度な言語モデルです。人間同士で行うようなスムーズで理解しやすいコミュニケーションを実現しています。

無償版ではGPT-4oが回数制限で利用可能です。制限を超えると、GPT-4oが軽量化・高速化されたモデルであるGPT-4o mini を使用することができます。

無償版はアカウントを作成してログインすることで利用可能です。

特徴

  • GPT-4を基盤とした高度な言語モデルで、高精度な応答が可能です。
  • 日常的な質問から専門的な内容まで幅広く対応。
  • 外部データの取得も可能になりました

Copilot【Microsoft】(無償版)

Microsoftが提供する生成AIで、Office製品との連携も可能です。

CopilotはGPT-4アーキテクチャに基づいて作られており、明確なCopilotのバージョンは公開されていません。

アカウントがなくてもチャット機能は利用可能

特徴

  • WordやExcel等のOffice製品と連携し、文章の作成やデータの分析に役立ちます。
  • 外部データの取得が可能で、それに基づいた回答を生成。
  • Microsoftアカウントがあれば、チャットの履歴をさかのぼることができます。

Gemini【Google】(無償版)

Googleが開発した生成AIモデルです。自然なコミュニケーションや画像認識など、幅広い機能を備えています。

無償版でも以下の種類があります

2.0 Flash
 日常的なタスクをサポート
2.0 Flash Thinking Experimental
 多段階の推論に適しています
2.0 Flash Thinking Experimental with apps
 YouTube や Google マップ、Google 検索における推論に使用します

今回はGemini2.0Flashを利用します。

Googleアカウントの作成が必須

特徴

  • マルチモーダル対応で、テキストだけでなく画像や音声の情報も処理可能。
  • Googleサービスとの連携が可能で、スマートフォンでも手軽に利用できます。

生成AIサービスの比較表

項目ChatGPTCopilotGemini
自然な文章
長文生成
情報の正確性
外部データ参照

自然な文章

ChatGPTが最も自然な文章を生成。

ただし、CopilotやGeminiは日本語で不自然な表現をする場合があります。

長文生成

ChatGPTはきれいな長文生成が得意。

Copilotは短くまとめる傾向があります。

Gemini2.0では、ロシア語やヒンドゥー語のような単語を混ぜた文章を生成する等、少し不便な状態が発生しています。(2025年02月現在)

情報の正確性

CopilotはBing検索、GeminiはGoogle検索、ChatGPT(Web)も外部データ検索を行うため、最新情報の取得が可能です。

内部データ参照

CopilotはOffice関連のファイル、PDFなどのドキュメントの参照が可能です。

また、Geminiは無料版では画像データの参照が可能です。

ChatGPTはドキュメント形態に縛りなく参照が可能です。動画の要約、音声の文字起こし等、様々なことができます

AI回答の質を高めるプロンプトの作り方

より自分の求めている回答をAIにしてもらうには、プロンプト設計が重要です。プロンプトとは、生成AIに役割を与え、条件を明確に指定することで、出力精度を向上させるテンプレートのようなものです。

プロンプト設計の基本ポイント

プロンプト形式には大きな差はありません。

質の高い回答を得るためのポイントが2つあります。

  1. 必要な情報をできる限り与えること
  2. 命令と条件などの情報を分けて書くこと

1. 必要な情報をできる限り与える

具体的な情報を与えることで、AIの出力がより精確になります。例として、会社のスローガンを考えてもらうプロンプトを作成します。

シンプルなプロンプトの例
「会社のスローガンを考えてください。」
これでは情報が少なく、期待する回答を得にくい場合があります。
3つのAIサービスで比較してみましょう。

ChatGPT

スローガンを作る前に、会社情報の追加を求めてきます。
無料版では、マルチモーダル対応のGPT-4o版での回答回数には制限があるので、できるだけラリーを少なくしたいところです。

Copilot

シンプルなスローガンを生成しますが、それがその企業にマッチするのかが問題ですね。

Gemini

いくつかのスローガン例を提示します。

追加情報を与えたプロンプトの例
「私のビジネスは、エコロジーとサステイナビリティを重視した製品を提供しています。ターゲット層は20代から40代の環境意識の高い消費者です。このコンセプトに合うブランドのスローガンを提案してください。」

ポイント:

  • ビジネスの説明
  • ターゲット層
  • 消費者のニーズ

このように、関連情報を追加することで、AIがよりターゲットに合った回答を生成します。

ChatGPT

Copilot

Gemini

2. 命令と条件等の情報は分けて書く

情報が多いと、AIが正確に認識できない場合があります。以下のように情報を分けて書くことで、より明確に指示を伝えられます。

わかりやすいように条件を追加しました。

情報を分けたプロンプト例

メリット

  • 条件を追加しやすい
  • 情報が整理され、AIが認識しやすい

質の高い回答を得るためには、情報量の充実情報の整理が鍵です。プロンプト設計を工夫して、AIの出力精度を向上させましょう。

まとめ

3つの生成AIサービスを比較してみました。ChatGPTは「自然な文章生成」や「長文構成」に強みがあります。また、

CopilotはOffice製品との連携が魅力で、Geminiはマルチモーダル対応による幅広い用途が期待できます。
それぞれに特性があるため、用途やニーズに応じて使い分けることが重要です。

また、社内用独自のAIが必要な場合は、開発するのがベストでしょう。

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