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IoTセキュリティ記事

IoT機器開発者が知るべき2027年問題

 2027年、IoT機器の開発に大きな影響を与えるEUサイバーレジリエンス法(CRA)が施行されます。この法律に対応しないと、製品の販売が難しくなる可能性があります。しかし、具体的に何をすれば良いのか分からないという声も多いのではないでしょうか?この記事では、IoT機器開発者が法律に対応するためのポイントと解決策を分かりやすく解説します。

EUサイバーレジリエンス法(CRA)の概要と対応の重要性

2027年から施行が予定されているEUのサイバーレジリエンス法(CRA)は、EU圏に輸出するデバイスメーカーにとって重要なルールです。この法律は、製品がサイバー攻撃に強く、安全であることを求めています。特に、インターネットにつながる機器やソフトウェアが対象です。

EUサイバーレジリエンス法(CRA)の背景

インターネットにつながる製品が増える一方で、サイバー攻撃も増えています。例えば、ハッカーがIoT機器(スマート家電や監視カメラなど)を悪用するケースが多発しています。このような状況を受けて、EUは消費者を守るためにサイバーレジリエンス法(CRA)を導入することを決めました。

EUサイバーレジリエンス法(CRA)の主なポイント

この法律では、以下のようなルールが設けられています。

  1. 安全な設計:製品を作る段階からサイバー攻撃に強い設計をすること。
  2. SBOM(ソフトウェア部品表)の提出:製品に含まれるソフトウェアのリストを明らかにすること。
  3. 脆弱性の管理:製品に弱点がないか定期的に調べ、必要に応じて修正すること。

この法律により、メーカーは製品の安全性を証明し、利用者に安心を提供することが求められます。

SBOM(ソフトウェア部品表)の必要性と課題

SBOMとは、製品に含まれる全てのソフトウェアを一覧にしたものです。このリストを作成することで、製品の安全性が向上します。

SBOMのメリット

  1. 透明性の向上:どんなソフトウェアが使われているかを明確にすることで、消費者や規制当局に安心感を与えます。
  2. 脆弱性の管理:ソフトウェアに弱点が見つかったとき、すぐに対応するための情報が得られます。
  3. 規制対応の簡略化:サイバーレジリエンス法(CRA)などの規制に対応しやすくなります。

SBOMの課題

一方で、SBOMを作ることには課題もあります。

  • 手作業では時間がかかり、ミスが起こりやすい。
  • 異なる企業間でSBOMの形式が統一されておらず、使いづらい場合がある。

SBOMスキャナの活用による解決策

弊社が開発したSBOMスキャナは、こうした課題を解決するための専用ツールです。SBOMスキャナを使用することで、製品に含まれるソフトウェアを自動的に解析し、SBOMを簡単に作成できます。

SBOMスキャナのメリット

  1. 効率化:手作業を減らし、短時間で正確なリストを作成できます。
  2. 規制対応:サイバーレジリエンス法(CRA)の要件を満たすためのSBOMをスムーズに生成できます。
  3. リスク管理:弱点を早期に見つけ、安全性を高めることができます。

SBOMスキャナの導入プロセス

  1. 現在の状況を調べる。
  2. SBOMスキャナを導入し、運用方法を確立する。
  3. 継続的に活用し、製品の安全性を維持する。

SBOMスキャナを活用することで、製品の安全性を向上させながら、効率的に法律の要件を満たすことができます。

準備を始めるタイミング

2027年の施行まで時間はありますが、直前ではソフトウェアの対処が間に合わないことも考えられますので、早めに準備されることをおすすめします。特に、SBOMを効率よく作成する仕組みを整えることで、法律対応がスムーズになります。これにより、競争力の向上にもつながります。

SBOMスキャナについてのお問い合わせ

SBOMスキャナについて詳しく知りたい方は、以下のリンクをご覧ください。

SBOMに関するお問い合わせはこちら

弊社では、自社開発のSBOMスキャナを提供しています。このツールを使うことで、SBOM作成が簡単になり、法律対応も効率的に行えます。お気軽にお問い合わせください。

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 各種製造・開発におけるセキュリティリスクの診断から対策導入・運用までのお手伝いが可能ですので、ご相談だけでもお気軽にお問い合わせくださいませ。