はじめてのAI講座「第3回AIってどうやって作るの?開発の流れを知ろう」
こんにちは。「はじめてのAI講座」第3回をお届けします。
これまでの記事では、AIの基本的な仕組みや、「機械学習とは」「ディープラーニングとは」といった用語の違いをご紹介してきました。
今回はいよいよ、「AIの作り方」についてご説明します。
AIに興味はあるけれど、「実際にはどうやってAIを開発しているのか?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
AIは魔法のように一瞬で完成するわけではなく、いくつかの段階を経て開発され、現場で実際に使える状態になります。
この記事では、AI開発の基本ステップをわかりやすくご紹介します。
目次
1.データの準備【AIの土台作り】
例えば、人が勉強する時に教科書や資料を使うように、AIも学ぶためには「データ」と呼ばれる資料が必要です。
たとえば、商品の口コミサイトがあったとします。
ポジティブな口コミか、ネガティブな口コミか、を判断するAIを作るには、口コミの本文と評価(例:星5など)のデータを大量に用意する必要があります。
データ準備には、以下のような工程が含まれます。
- データの品質チェック(データの誤りや欠損の確認)
- ノイズを除く前処理(クリーニング)
- 正解ラベルの付与(アノテーション・ラベリング)
AIの精度は、データの質で決まると言っても過言ではありません。
このフェーズはAI開発の成否を大きく左右する重要な工程です。
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2. モデルの学習【AIの”頭脳”を育てる】
データが整ったら、次は「学習」です。
この段階では、機械学習モデルやディープラーニングモデルといったAIアルゴリズムにデータを入力し、パターンを発見・学習させます。
たとえば、猫と犬の画像を大量に見せることで、AIが「耳の形」「毛並み」「顔の輪郭」などの違いを自動で理解していくなどです。
AIはこの過程で、「ネガティブなレビューの特徴的な単語」や「犬より猫に多い形状的特徴」といった“ルール”を自ら抽出します。
3.テストと評価【AIの実力を測る】
学習が完了しても、いきなり実用化はできません。
次は、AIがどれだけ正しく判断できるかをテストします。これは、AIの品質保証に関わる重要なステップです。
テストでは、学習には使っていない“初見のデータ”を用い、精度(Accuracy)や再現率(Recall)、適合率(Precision)などの評価指標で性能を測ります。
チェックポイント✔
- 特定のケースで失敗しやすくないか?
- 結果にバイアス(偏り)がないか?
- 安定して運用できるか?
信頼性の高いAI導入には、この段階の評価が不可欠です。
4.現場への実装【AI導入フェーズ】
テストで十分な精度が得られたら、いよいよAI導入のステップです。
ここでは、実際のビジネス現場やシステムにAIを組み込み、運用可能な形に整えます。
導入例:
- Webサイトのチャットボットとして利用
- 工場のカメラ映像に異常検知AIを連携
- 小売業における売上予測AIの活用
この実装フェーズでは、AI単体ではなく既存の業務システムやデバイスとの連携も重要な要素です。
また、AIは一度作って終わりではありません。
日々変わる環境やデータに対応するために、定期的な再学習・運用保守が欠かせません。
5.まとめ:AI開発はチーム戦
AIを作るには、以下のようなAI開発のステップを踏む必要があります:
- データの準備
- モデルの学習
- テストと評価
- 実装と運用
それぞれのステップには異なる専門スキルが必要です。
- データエンジニア
- 機械学習エンジニア
- 評価・品質分析担当
- システム開発エンジニア
つまり、AI開発とはチームで進めるプロジェクトです。
私たちが日常で使っているAIアプリやサービスも、このようなプロセスを経て実現されているのです。
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