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タイムスタンプとは?

 

先日、弊社は総務省によるタイムスタンプ認定制度の認定を取得しました。担当者がとても頑張っていたので嬉しかったです。総務省の認定ってインパクト感じませんか?すごいですよね!でもタイムスタンプってなんだろう…という方はいませんか?基本に立ち返り今回は、タイムスタンプについてご紹介させていただきます。よろしければ、ぜひ最後までご覧ください!

 

目次

  1. タイムスタンプとは?
  2. なぜタイムスタンプが必要なの?
  3. タイムスタンプの仕組みを簡単に
  4. どんな場面で使われているの?
  5. 電子署名との違い
  6. まとめ

 

1.タイムスタンプとは?

デジタル社会の中で、「データがいつ作られたのか」「改ざんされていないのか」を証明することは、今やとても大切になっています。
そんなときに活躍するのが 「タイムスタンプ」 です。

タイムスタンプとは、電子データに「この時刻に確かに存在していた」という証拠と、それ以降改ざんされていないことを証明する技術・仕組みです。
簡単にいえば、データの“タイムカード”のようなもの。データの中身そのものは見ずに、データのハッシュ値(要約のようなもの)を計算し、その値と時刻を第三者機関がセットで証明します。

※ハッシュ値の特徴
 1.元のデータが同じなら生成されるハッシュ値も同じ
 2.元のデータが変わると生成されるハッシュ値は変わる
 3.ハッシュ値から元のデータを特定するのは、ほぼ不可能

 

2.なぜタイムスタンプが必要なの?

紙の書類なら印鑑や日付で「このときに作られた」と分かりますが、デジタルデータは簡単に書き換えができます。
そのため、電子契約や電子帳簿保存法などの分野では「データが改ざんされていないこと」を客観的に証明する仕組みが欠かせません。

タイムスタンプを付与しておくことで、後から誰かに疑われても“その時点で存在していた証拠”を示せる のです。

 

3.タイムスタンプの仕組みを簡単に

  1. データから「ハッシュ値」と呼ばれる要約データを作る

  2. そのハッシュ値を「時刻認証業務認定事業者(TSA)」に送信

  3. 認証局が「時刻情報」を付けて署名し、タイムスタンプトークンを返す

この流れで、認証局が「この時刻にこのデータが存在した」と証明してくれます。
実際のデータは送られないため、機密情報の漏洩リスクもありません。

 

4.どんな場面で使われているの?

タイムスタンプはさまざまな業務、分野で活用されています。

  • 契約書・請求書:電子契約の証拠性を高める

  • 知的財産保護:コンテンツ作成日時を証明することにより製作者の権利を保護

  • 研究データ・開発記録:発明・成果物の先使用権の証明

  • 電子カルテ:診察/診療記録データに適用することによりカルテ非改ざんを証明

  • 行政・公共分野:公文書・入札資料の改ざん防止

  • 監査・セキュリティ:ログデータや証跡の保全

つまり、「後から内容を変えていないこと」を証明したい場面すべてに役立つ技術です。

 

5.電子署名との違い

タイムスタンプと電子署名はよく一緒に語られますが、役割が異なります。

  • 電子署名:誰が署名したかを証明する

  • タイムスタンプ:いつ存在したかを証明する

この2つを組み合わせることで、「誰が」「いつ」作成・承認したデータかを確実に証明できるようになります。

 

6.まとめ

タイムスタンプは、デジタルデータの信頼性を守る“縁の下の力持ち”です。
電子帳簿保存法や電子契約の普及に伴い、今後さらに重要性が高まっていくでしょう。

次回は、実際に企業や団体がどのようにタイムスタンプを活用しているのかを紹介します。
「②タイムスタンプの活用事例」 もぜひお楽しみに!

 

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