Boxには”管理者”と”所有者”という権限があります。役割が似ているように見えますが、実際には大きく異なります。これからBoxを運用していく上で必要な知識として、”管理者”と”所有者”について学んでいきましょう。
目次
管理者とは#1
“管理者”は、管理コンソールからテナント全体の設定を実施する権限を有しています。 フォルダ構成を設計したり、アクセス権限を付与したりする事ができ、テナント全体を管理する役割を担うため、“テナント管理者“とも呼ばれます。
※“テナント“については、以下の記事で解説しています。
所有者とは
Boxテナントの第1階層へコンテンツ(ファイル, フォルダ)を作成したユーザーには、”所有者”という権限が与えられます。1つのコンテンツに割り当てられる”所有者”は1人だけで、複数人設定することができません。
Box上にあるフォルダのアクセス権限は「ウォーターフォール型」(上位階層から下位階層に向かって)に継承されるため、第2階層以降に作成されたコンテンツについても、第1階層と同じユーザーが”所有者”になります。
別のユーザーへ“所有者”権限を委譲することもできます。委譲した場合、第2階層以降にあるコンテンツも、別ユーザーへ”所有者”権限が引き継がれます。
所有者ごとのフォルダの種類
Boxでは、所有者によってフォルダの種類が異なります。
フォルダ | 所有者 | 概要 |
自分自身 | 個人で作成したフォルダです。誰とも招待していない場合、黄色のフォルダとなります。 | |
社内ユーザー | フォルダの所有者が社内ユーザーの場合、招待されると青色のフォルダとなります。 | |
外部ユーザー | フォルダの所有者が外部ユーザーの場合、招待されると灰色のフォルダとなります。 |
管理者と所有者のできること、できないこと
管理者 | 所有者 | |
設定数 | 1名 | 1名(※1) |
Enterprise設定 | 〇 | × |
共同管理者の設定 | 〇 | × |
管理対象ユーザーの追加 | 〇 | × |
管理対象ユーザーの削除 | 〇 | × |
管理者権限の編集 | 〇 | × |
管理対象ユーザーの招待 | 〇 | 〇 |
外部ユーザーの招待 | 〇 | 〇(※2) |
フォルダ作成(第一階層) | 〇(※3) | 〇 |
グループ作成 | 〇 | × |
コンテンツ管理 | 〇 | 〇 |
レポート機能 | 〇 | × |
所有者権限の委譲 | 〇 | 〇 |
※2 コンテンツ(フォルダ)毎に設定で、”管理者対象ユーザーのみ”招待できるよう制限できます。
※3 設定で”管理者(または共同管理者)のみ” 第一階層へフォルダ作成ができるように制限できます。
管理者のアクセス権限について
管理者も他のユーザー同様、次のコンテンツ(赤枠で囲った部分)にしかアクセス権限がありません。
- 自分が“所有者“になっているコンテンツ
- 他のユーザーから招待されたコンテンツ
その代わり、管理者は「コンテンツマネージャー」という機能を使うことで、テナント全体のコンテンツへアクセスすることができ、他のユーザーが所有したり、コラボレーションしたりしているコンテンツを管理できます。
なお、外部ユーザーから招待されているコンテンツについては、管理者も管理できません。
所有者を変更するには
テナントの第1階層へコンテンツを作成したユーザーが所有者になります。そのため“所有者“には、“管理者“や“共同管理者“もなることができます。所有者を変更する方法は以下になります。
①第1階層のフォルダに、新しく所有者にしたいユーザーを“共同所有者“で招待します。
②共同所有者で招待された事を確認します。
③新しく所有者になるユーザーのアクセス権限を“所有者“に変更します。
④「項目の所有者を変更」する画面が表示されますので、 [OK] をクリックします。
⑤所有者が変わった事が確認できれば作業終了です。
管理者の確認方法
管理コンソール>ユーザーとグループ>管理対象ユーザーから、管理者を確認する事ができます。
コラボレータの管理から所有者を確認する事が可能です。
まとめ
管理者と所有者のそれぞれの役割や違いについて理解できれば、フォルダ構成を設計する際に役に立ちます。
最後になりますが、弊社サイエンスパーク株式会社は「Box」の代理店です。
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